空き工房バンクはじまります。
きっかけは、「必要としている人がいて、空いている工房がある」こと
やきものの里、長崎県波佐見町で始まった「空き工房活用」プロジェクト。
プロジェクトの音頭を取るのは、地域おこし協力隊として役場で働く村上奈都美さん。
そもそもの発端は、村上さんが町外の人から 「工房を借りたい」と相談を受けたことでした。それをきっかけに町内を見てみると、稼働していない工房がたくさんある。「これをどうにかつなげないだろうか?」と考えた彼女でしたが、「物件化=商品化」されていない空き工房の情報を一元化しているところはなく、貸すにしても何から手を付ければいいのかが分からない状態。そこでまずは、
・使われなくなった工房は今、どんな状況か
・焼物の工房の特徴は
・どういった使い方ができそうか
・どんな課題や問題があるか
などを知るため、空き工房や周辺エリアの視察から始め、調査を進めてきました。
ようやくそれらの作業が一段落したので、次のステップ「みんなで共有できる状態」に進みます。
「空き工房バンク」の開設とサイトのオープン
それが「波佐見 空き工房バンク」。
波佐見の空き工房に関するプラットフォームになるべく、バンク事務局の立ち上げと公式サイトを作成しました。
木工・ガラス工芸・革製品・染め物・デザイン…
やきものだけでなく、 暮らしにひかりを当てる”ものづくりのまち”として、 波佐見をステップアップさせたい
工房の形とはさみのhを図形化したロゴには、 村上さんのそんな思いが込められています。
(ロゴを制作して下さったのはこちら、デジマグラフさん)
物件ごとにケースバイケースで対応、ということも多くなると思いますが、 まずはこちらのサイトをご覧頂き、興味がある方はぜひお問い合わせ下さい。
空き工房をワークショップでDIY
とは言え、プロジェクトはまだまだ走りだしたばかり…いや、歩き出したばかり!? 物件情報は地道に集まりだしているのですが、設備面で言えば課題が山積状態。
・トイレや手洗い場がない
・機材が放置されたままだったり、荷物置き場になっている
・壁や床などの補修が必要
という工房も多く、すぐに使える状態ではないのが現状です。 元工房という性質上、住居はもちろん一般的な事務所や店舗とも造りが異なるため、 唯一無二の物件づくりができる可能性がある反面、想像力や工夫も必要。
どんな使い方ができるのか、自力で改装することはできるのか、その費用や作業量はどれくらいかかるのか。
それらを検証するため、参考にしてもらえるモデルケースを自分たちで作ってみることにしました!対象となるのはこちらの物件。
以前の記事でも紹介させて頂いた、ホームセンターが目の前のDIY向き工房です。
空き工房バンクの事務局として借り上げ、セルフリノベーションで物件化に挑戦します。
DIYの本格始動は年明けからになりますが、 興味がある人にも参加してもらってのワークショップ形式で進めて行ければ。
詳細は、公式サイトや物件ラボにて後日お知らせいたします。
どうぞ、お楽しみに!
text/いしだ
▶波佐見空き工房バンク 公式サイト
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