フリーウォールワークショップ

2015.10.26 | 物件ラボ

先週の日曜日、10月18日にフリーウォールのワークショップを開催しました。

「フリーウォール」とはDIY可能な壁のことです。弊社のリノベーションのシリーズ「アトリエハウス」で採用しています。

 

ここ最近、賃貸マンションなどでは、借り手が自由にDIYできるお部屋の需要が高まりつつあります。アトリエハウスの様にDIYできる余地が残されているものは良いのですが、実際にはDIYできるお部屋は少なく、その需要に追いついていないのが現状です。

そこで、そんな要望に応えるべく「DIY出来ない賃貸マンションに設置できるフリーウォールをつくる!」をコンセプトにワークショップを行いました。

 

当サイトやセレクトルームで参加の呼びかけをおこない、キャンセルが入ったものの6名の定員に4名の参加をいただきました。はじめに、それぞれ参加者の自己紹介を行い、フリーウォールのことや使用する材料の説明からワークショップがスタート。

 

今回使用した材料はホームセンターで揃えています。後付のフリーウォールは「身近な素材を利用する」をポリシーにしているのでフリーウォール本体はどこのまちでも調達できる材料で構成しています。ちなみにこれだけで金額は6,895円也。
壁材はOSB板と有孔ベニヤ、支柱にSPF材(35×90)を使用します。もともとフリーウォールは製品ではないので、ホームセンターにある材料や商品を見て回り、使える商品を選定しました。ここでは支柱を建てるためのジャッキの代わりに、戸建住宅の床下で利用するスチール製の束を利用。まずは、壁をつくる場所を決めて支柱を建てていきます。

 

建てるのと平行して、工具や材料を取り付けるビス(ネジ)の説明も行いました。理想のモノをつくるためには、それを手助けしてくれる道具は不可欠。皆さん素材の説明の時にも増して興味を持たれていました。いよいよ実際に建てていきます。少人数のワークショップの良いところは参加者全員が実際に体験できること。ということで、いきなり参加者の皆さんに手伝ってもらいました(笑)。

 

女性の参加者は日ごろやったことない作業に興味津々。腕力の必要な作業も実際に体験していただきました。支柱の建てこみは3本で終了。梁型の出っ張りを利用し、ジャッキの代わりの束でつっぱり支柱を建てています。日頃は邪魔な梁の出っ張りもこのように利用すれば支柱も短くて済みます。

 

次はいよいよ、板を取り付けていきます。板には、OSB板と有孔ベニヤを使用。OSB板はアトリエハウスでも採用しているフリーウォールを象徴する材料。畳1帖分の広さで1000円を切る価格なのでとってもリーズナブル。

 

工具を使うことの楽しさを知った女子のみなさん。普通の女子が「DIY女子」になっていくのを目の当たりにすることができました(笑)。OSB板の壁に有孔ベニヤがアクセントになるように張っていきます。

 

みなさんの協力のおかげでスムーズにフリーウォールの本体が完成。写真は完成後の儀式「自分でつくったモノを眺める」様子。これ、DIYによくある風景です(笑)。自分で作ったものはついつい見入ってしまうんですよね(笑)。それと、言い忘れていましたが、壁に張ったOSB板と有孔ベニヤは半分にカットして利用しています。カットはホームセンターで店員さんにやってもらってます。なぜ半分にカットするかというと、普通車で運ぶためです。写真のように積みこむことが可能になります。それから、材料が軽くなって作業がしやすくなる利点があります。

壁を作るのに要した時間は1時間。意外と手軽にできることに皆さん驚かれていました。
ここで休憩をとって、後半はフリーウォールに棚や照明を付けていきます。

 

こちらが棚で使用する材料です。可動できるタイプの棚で、材料費は5281円かかりました。固定タイプの棚であれば予算は抑えることができると思います。今回は自由に棚の高さを変えられる可動タイプを設置しました。

 

まずは、ブラケットを掛けるためのレールを取り付けます。それから、棚にブラケットを取り付けていきます。

 

棚の他に、洋服を掛けるためのハンガーパイプも付けてみました。
途中、レールの取り付け位置を間違えるなどハプニングがありましたが無事設置完了(笑)。早速、モノをのせてみたり洋服を掛けてみたりして試しました。

 

次に、照明の取り付けをしました。照明はブラケットタイプとペンダントタイプの2種類。照明は既成品ではなく、部品を揃えて組み立てたのを設置していきます。作業はちょっとした理科の実験ようで、木工とは一味ちがったワクワク感があります。

 

陶器のソケットに線をつなげただけのシンプルなブラケット。トップミラーの電球を付けてみました。かかった費用は2013円でした。

 

ペンダントの照明はちょっと遊び心のあるものをと思い木材を使用。壁との取り付けには丁番を使って動かせるようにしました。

 

壁から持ちだした角材を釣るのに、照明の電線を利用しています。もちろん電線は比較的引っ張りに強いものを選んでいます。こちらの費用は3,263円。木を利用したシンプルでアクロバティックなダイニングライトが完成しました。

 

照明の設置が終わって、部屋を暗くして点灯式。「わー!」と参加者の歓声があがって無事明かりが灯りました。ただ電球の明かりが点いただけなのに歓声があがるなんて日常ではなかなか無いですよね。最初から自分がやったという達成感が何気ないことに感動を呼ぶ。DIYならではの光景です(笑)。

 

参加者全員で協力し合い、無事フリーウォールが完成しました!
OSB板のグラフィカルな模様の壁に有孔ベニヤがよいアクセントになっています。そこに、今回は移動式の棚とハンガーパイプ、照明を設置してみました。有孔ベニヤ用のフックも準備していたのでワイヤーメッシュも付けてみました。参加者全員に実際に作業してもらい、完成時には同じ達成感を共有できたワークショップとなりました。

完成後は、参加した皆さんで、フリーウォールを肴に懇親会を行いました(笑)。フリーウォールに設置するアイデアが出てきたり、ホームセンターのツアーをやりたいなど次の展開につながる楽しい宴となりました。

あらためて、参加して頂いた方々ありがとうございました。今回参加できなかった方には、また機会があればと思っていますが、その時はお知らせしますのでぜひご参加ください。

今回つくったフリーウォールは少しずつアレンジを加えていこうと思っています。弊社の営業時間内であればご覧いただけますのでお気軽にお問い合わせください。

TEXT:イノウエ

【材料を購入した店舗】
ハンズマン大野城店(フリーウォールの材料、棚等の材料)
カホパーツセンター(照明の材料)

*文中の材料の金額は参考価格です。実際に購入されるお店によって金額は変わってきます。